
ガラス扉のフロアヒンジは、公表されている2つの数値を同時に見て選びます。仕上がった扉の重量と、軸芯から戸先(閉じる側の縁)までの幅です。当社のガラス扉用フロアヒンジでは、その上限は750mmで60kg(D-1031.60)から、1200mmで150kg(D-1051.150)、900mmで200kg(DZ-2031.200)まであります。注文するバリエーションは、両方の数値を余裕をもって満たさなければなりません。
次に、ガラス厚がその製品の対応範囲に収まっている必要があります。D-1031、D-1051、DZ-2031は10〜14mm、D-3015とD-3016は8〜12mmです。枠なしの扉でバリエーションを1段上げる原因になるのは、たいてい重量ではなく幅です。その理由は後の計算例で示します。
公表重量と幅で見るガラス扉用フロアヒンジ
下の表は、製品記録で用途をガラス扉としているフロアヒンジの各バリエーションを、最大扉重量の順に並べたものです。数値はすべて製品記録によります。ダッシュはその数値を記録が公表していないことを示し、ゼロや無制限を意味するものではありません。
横にスクロールして列を比較できます。列見出しを選択すると並べ替え、3回選択すると元の順序に戻ります。
| D-1031.60 | 60kg | ≤750mm | 10〜14mm | EN3 | 125° | 45#鋼 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| D-3016.80 | 80kg | ≤800mm | 8〜12mm | – | 125° | 304ステンレス鋼 |
| D-1031.100 | 100kg | ≤1000mm | 10〜14mm | EN4 | 125° | 45#鋼 |
| D-3015.100 | 100kg | ≤600mm | 8〜12mm | – | 360° | 304ステンレス鋼 |
| D-1051.120 | 120kg | ≤1100mm | 10〜14mm | EN4 | 125° | 45#鋼 |
| D-3016.120 | 120kg | ≤1000mm | 8〜12mm | – | 125° | 304ステンレス鋼 |
| D-1051.150 | 150kg | ≤1200mm | 10〜14mm | EN5 | 125° | 45#鋼 |
| D-3015.150 | 150kg | ≤800mm | 8〜12mm | – | 360° | 304ステンレス鋼 |
| DZ-2031.150 | 150kg | ≤800mm | 10〜14mm | EN3 | 360° | 45#鋼 |
| DZ-2031.200 | 200kg | ≤900mm | 10〜14mm | EN4 | 360° | 45#鋼 |
10 rows · 元の順序
いずれも両開き(ダブルアクション)で90°ストップ付き、仕上げはサテンステンレスまたはマットブラックと記載されています。D-1031、D-1051、DZ-2031は2段階で閉扉速度を調整する弁も記載しています。D-3015とD-3016の記録にはその記載がないので、仕様で閉扉速度とラッチング速度を別々に求められている場合は、選ぶ前にお問い合わせください。
表の読み方を3つ押さえておけば、選定の誤りの大半は防げます。まず、同じ重量でも同じ能力ではありません。D-3015.100とD-1031.100はどちらも100kgを支えますが、一方は600mm、もう一方は1000mmまでです。D-3015は幅の狭い扉向けで、普通の店舗の扉には重量にかかわらず適しません。次に、ガラス厚で製品が分かれます。8mmガラスならD-3015かD-3016、14mmガラスならD-1031、D-1051、DZ-2031で、すべてに合うのは10mmと12mmのガラスだけです。そして、本体の材質が異なります。D-1031、D-1051、DZ-2031は中炭素鋼の45#鋼、D-3015とD-3016は304ステンレス鋼で、雨水や清掃の水が床まで届く場所ではステンレスを選ぶべきです。
避けるべき近道が1つあります。木製扉・金属扉用として記載しているフロアヒンジには200kgを超えるものがありますが、その記録には最小扉厚40〜60mmも記載されています。この条件を満たすガラス扉はないので、ガラス用の重量級の選択肢にはなりません。表の数値を超えるガラス扉は当社の公表範囲外であり、数値を引き伸ばすのではなく、範囲外だとはっきりお伝えします。
扉重量の求め方
強化ソーダ石灰ガラスの重さは、厚さ1mmあたり1平方メートルにつき約2.5kgです。10mmガラスなら1平方メートルあたり約25kg、12mmガラスなら約30kgになります。これに板の面積を掛け、ガラスに挟み込む金物、つまり上下のパッチ金具、錠本体、プルハンドルの重さを加えます。これらの部品の重量は当社の記録では公表していないので、サンプルを量るか、お問い合わせください。バリエーションの上限に近い場合、決め手になるのはこれらの部品です。
横にスクロールして列を比較できます。列見出しを選択すると並べ替え、3回選択すると元の順序に戻ります。
| 700 × 2100mm、10mm | 約37kg | D-3015.100(≤600mm) | D-1031.60、D-3016.80 |
|---|---|---|---|
| 900 × 2200mm、12mm | 約59kg | D-1031.60、D-3016.80、D-3015、DZ-2031.150 | D-1031.100、D-3016.120(いずれも≤1000mm) |
| 1100 × 2700mm、12mm | 約89kg | 1100mm未満のすべてのバリエーション | D-1051.150(≤1200mm) |
3 rows · 元の順序
間違えやすいのは中段の例です。ガラスだけで約59kgなので60kgの扉のように見えますが、60kgと80kgのバリエーションは750mmと800mmまでで、しかもパッチ金具とハンドルを加えればいずれにしても60kgを超えます。注文を1000mmのバリエーションに上げるのは、重量ではなく幅です。900mmの扉にDZ-2031.200、1100mmの扉にD-1051.120を選ぶように、公表された上限ちょうどになる扉は、上限を超えているものとして扱ってください。数値は上限であり、すきま風、重いハンドル、後からのガラスの変更はどれも製品が支える負荷を増やします。
ガラス扉での「軸芯から戸先まで」の意味
これらの記録にある幅は、扉全体の幅ではなく、軸の中心から扉の戸先までを測ったものです。パッチ金具で取り付ける扉では、軸はガラスの吊元側の縁から少し内側の、下部パッチで決まる位置にあります。そのため、軸芯から戸先までの寸法は扉の幅からそのずれを引いた値になります。これらの型番について、当社の記録はそのずれを公表していません。施工図で示されるまでは、上の例と同じく扉の全幅を上限と照らし合わせてください。安全側の確認であり、公表データで裏付けられる確認はこれしかありません。
ENサイズの欄とその読み方
D-1031、D-1051、DZ-2031の閉扉力は、ドアクローザー類の欧州規格であるEN 1154のパワーサイズ表記で記載しています。サイズはEN1からEN7まであり、数字が大きいほど閉扉力が強く、幅の広い扉に対応します。規格は各サイズに推奨最大扉幅を対応させていて、EN3は950mmまで、EN4は1100mmまで、EN5は1250mmまでです。この欄が示すのはサイズです。試験の認証書ではなく、当社の記録もサイズ以上のことは主張していません。
重量の欄とサイズの欄は、別々の問いに答えています。重量は製品が軸で支えるもの、サイズは扉をどれだけしっかり戻すかです。風を受ける出入口や、建物の気圧差で押される扉には、幅だけから考えるより強い閉扉力が必要です。最低限より1段上のサイズのバリエーションを選ぶ理由はここにあります。D-3015とD-3016は閉扉力のサイズを公表していないので、仕様でサイズが求められている場合は、選ぶ前にお問い合わせください。
ガラスの出入口での90°ストップ
表のガラス扉用モデルはすべて90°ストップを記載しています。D-1031、D-1051、D-3016の最大開き角度は125°、D-3015とDZ-2031は360°で、フロアヒンジ自体は扉を止めないということです。枠なしの扉では木製扉以上にこれが重要です。壁や固定のサイドパネル、もう1枚の扉にぶつかったガラス扉は割れるからです。どのモデルを選んでも、開きを止めたい位置に壁付けか床付けの戸当たりが必要です。
出入口で開けたままにしたガラス扉は、帆のようにも振る舞います。扉が90°で止まっている間に突風が吹くと、軸と下部パッチに力がかかります。開放保持するのは、風を受けない扉か人が付いている扉に限るべき理由です。開けたままにしてはならない扉の場合は、ストップ機能を省けるかどうかを発注前にお問い合わせください。記録にはストップ機能が記載されていますが、それを省いた仕様を供給するかどうかは書かれていません。
床の掘り込み:公表されているもの、いないもの
ガラス扉用モデルはどれも本体寸法、掘り込みの大きさ、掘り込みの深さを公表しておらず、本体を床のセメントボックスに納めるかどうかも記録には書かれていません。これらは床の施工業者がモルタルを打つ前に必要な数値で、フロアヒンジは一度据えると動かせません。そのため、納品時ではなく注文時に、その型番とバリエーションの施工図を請求してください。
その図面から4つの数値を読み取ります。掘り込みの長さ・幅・深さ、本体上の軸の位置、軸から吊元側のガラスの縁までの距離、そしてカバープレートが仕上げ床にどう納まるかです。比較として、鉄製の本体に304ステンレス鋼の外装プレートを組み合わせたフロアヒンジF101は、全体寸法129 × 321.5mm、設置面308 × 108mm、ケースの深さ40.5mmを公表しています。F101は扉重量、幅、ガラス厚を公表していないので、記録から扉に合わせて選ぶことはできません。図面が示すべき数値の例として挙げています。
発注の前に
扉に合わせて型番を指定するには、扉の幅と高さ、ガラス厚、ガラスに挟み込む金物、片開きか両開きか、出入口が風雨から守られているか露出しているか、開放保持が必要か、そして仕上げ床の構成をお知らせください。それがあれば、バリエーションを名前で確定し、床の施工業者とガラス加工業者がともに使う図面をお送りできます。
この記事でわかること
ガラス扉のフロアヒンジはどう選べばよいですか。
公表されている2つの数値、扉の仕上がり重量と軸芯から戸先までの幅を同時に確認し、そのうえでガラス厚が範囲内か確かめます。当社のガラス扉用モデルでは、D-1031.60は750mmまでで60kg、D-1051.150は1200mmまでで150kg、DZ-2031.200は900mmまでで200kgに対応します。両方の数値を余裕をもって満たすバリエーションを選んでください。
枠なしガラス扉の重さはどれくらいですか。
強化ガラスの重さは、厚さ1mmあたり1平方メートルにつき約2.5kgです。幅900mm、高さ2200mm、厚さ12mmの扉ならガラスだけで約59kgで、これにパッチ金具、錠、ハンドルの重さが加わります。
フロアヒンジのEN3やEN4とは何ですか。
EN 1154のパワーサイズで、EN1からEN7まであります。数字が大きいほど閉扉力が強く、幅の広い扉に対応します。規格はEN3を幅950mmまで、EN4を幅1100mmまでの扉に対応させています。閉扉力を表すもので、認証ではありません。
ガラス扉用フロアヒンジは90°で扉を止めておけますか。
D-1031、D-1051、D-3015、D-3016、DZ-2031はいずれも90°ストップを記載しています。D-3015とDZ-2031は最大開き角度が360°なので、扉の開きを止めるのはフロアヒンジではなく、壁付けか床付けの戸当たりです。
フロアヒンジの床の掘り込みはどの大きさですか。
当社のガラス扉用モデルは掘り込みの寸法を公表していないので、床を施工する前に、そのバリエーションの施工図を請求してください。F101は設置面308 × 108mm、ケースの深さ40.5mmを公表していますが、扉重量は公表していません。
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